こんにちは、ハセハセです。
以前書いた、「銃と日本刀」でも少し触れましたが、
銃と日本刀 - ハセハセミリタリー (hatenablog.com)
僕はこれまでに2回実弾射撃の経験があります。今日は、実弾射撃について書いてみようと思います。
僕の実弾射撃経験は、1回目は新婚旅行でオーストラリアに行った時、2回目は友達の結婚式でグアムに行った時です。
オーストラリアもグアムもインドア射撃場だったのですが、この二つがとても対照的でした。
まず、オーストラリアでは希望の銃(僕はコルトガバメント45口径、カミさんはコルトパイソン)を撃つ時は、最初にM1カービンで練習させられます。ストックで保持できて、かつ威力の比較的少ない.30カービン弾で実銃の反動に慣れる事が目的だそうです。
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オーストラリアの射撃場は値段は高いんですが、安全管理とかもキチンとしています。一番印象的だったのは、銃を射撃するときに、希望の銃に専用のブラケットが付いていて、さらにそのブラケットに、前、右、左の三方向からワイヤーが繋いであります。
なので、的を狙うくらいの自由な動きは可能なんですが、例えば銃を後ろに向けたり、横に向けたりする事は不可能になっています。
ワイヤーは1本づつ南京錠でロックしてあって、スタッフが鍵を持っているので、客は絶対に外す事が出来ません。確かに、悪意を持った人間が実弾射撃の客を装って強盗を働く可能性も捨てきれませんし、銃口管理のできない一般人がヒョイ、とあらぬ方向に銃口を向けてしまう、という事もあるでしょうから…。
そんなガッチガチの安全管理の中で撃たされるので、少しばかり興ざめするところは有りますけど、まぁ、逆に安心して射撃を楽しめるとも言えます。
また、値段が高いだけあって、使う弾薬も「ファクトリーロード」です。工場から出荷された弾の封を切ってマガジンに装填するので、45口径のガバメントだとバチバチの反動を楽しめます。(「ファクトリーロード」については後程詳しく説明します)
さて、一方グアムの射撃場はと言うと…
グアムには、当時「ワールドガン」という有名な射撃場があり、ここは本当に射撃が好きな人のための射撃場で、弾もファクトリーロードですし、値段も高いし、安全レギュレーションも凄まじく厳しい正統派の射撃場でした。
ですが、実際観光客なんかはそこまでガチのガンマニアじゃないし、「海外旅行のついでにせっかくだから実弾射撃でもしてみっか、」って人もけっこういて、そういう人向けの「街の射撃場」ってのがあります。
たいてい華僑が経営していて、色々テキトーですw。
僕としては「ワールドガン」に行きたかったんですが、一緒に行った友人が、「えー、そんな厳しいとこ行かなくていいよー、安いとこでいいよー」というので、泣く泣く「街の射撃場」へ行きました。
タクシーで、「射撃場つれてって」と頼んで着いた怪しい建物の入り口をくぐると、
Tシャツに短パン、便所サンダルといった出で立ちの華僑のオッサンが出てきて、「イラッシャイマセェーエ」と変なアクセントで迎えてくれます w
オーストラリアでは、希望の銃を聞かれて、「はい、ではM1カービンでXX発練習してもらって、希望の45口径XX発ですね。」ってなるんですが、
グアムだと、「得々バリューセットw」「充実満足セット」なーんてセットメニューがあります(笑)(マッ○じゃないんだから…。)うろ覚えですけどその時は確か「得々バリューセット」を選んで、内容は、コルトパイソン6発、コルトガバメント1マガジン、S&W M29、ベレッタM92F 1マガジン、M16 1マガジン、という内容。うーん、まぁ確かにバリューセットだわな。値段忘れちゃったけど全部で日本円にして¥15000位だった気がします。
「パリューセトですねー!アリガトゴザイマース、ショットガン2発オマケネ!」…と、頼んでもいないのにショットガン2発オマケしてくれましたw
当然のごとくオーストラリアのような「練習」はありません。便所サンダルのおじさんに、「コレツケテネー!」とイヤマフと、顔全体を覆うアクリルのフェイスガード(かなりゴツイ)を渡されます。オーストラリアではシューティンググラスだけだったので、そのフェイスガードを渡されたときは「おお…コレは何かしらの不測の事態(暴発とか初期のベレッタのようにスライドがちぎれて飛んで来るとか)に備えてるな…」とかなりビビりましたw
そして、レンジに案内されて待っていると、長方形のお盆みたいなのに、これから撃つ弾薬がすべて載って運ばれてきます。リボルバーはバラの状態で、オートマチックはマガジンに装填された状態です。
「お、これはガバのマガジンだ、こっちはベレッタだな…あれM16の見慣れたSTANAGマガジンが無いぞ。」って思ってたら、後で分かったんですが、「M16 」と書いてあるものの、M16 のマグウェルにスペーサを入れて9㎜パラ仕様にした「インチキM16」(M4で9㎜パラを撃てるようにした奴)だったんです。コルト9mmSMG - Wikipedia
つまり、M16とか言っておいて正体は9㎜のSMG。「なんだよー、5.56㎜撃ちたかったのにインチキじゃねーか…。」と思いましたが、得々バリューセットだからしゃーないか、と妥協しました。
得々バリューセット(笑)なので、数種類の銃を撃てるんですが、銃は順番に便所サンダルおじさんが持ってきてくれます。一応前方からワイヤーが一本だけ伸びていて、そこについている百均で買ってきたようなカラビナをトリガーガードに引っ掛けて、「とりあえずやってます感満載の安全対策」はされていましたw。
ここで、先程出てきた「ファクトリーロード」についてちょっと説明します。「ファクトリーロード」とはさっきも書いた通り、工場で生産された弾薬で、弾の種類によってマチマチですが、きちんと封をされた箱に入っています。オーストラリアの射撃場では、ちょうどキャラメルの箱くらいの紙箱に入って、これまたキャラメルのようなセロハンをピーっと破いて取り出してからマガジンにこめていくんですが、なんで僕がこんな事にこだわるかというと、グアムの「街の射撃場」では、いわゆる、
「リロード弾」
が使われています。
「リロード弾」とは、普段僕らがサバゲーでマガジンが空になって行う「リロード」とはちょっと違って、
一度使った弾薬の薬莢を再成型して、火薬を詰めなおして弾頭をセットした「再生弾薬」のことなんです。
トレイに乗せられて運ばれてきた段階から、ファクトリーロードとはあからさまに違う薄汚い薬莢だったのを覚えていますし、物によっては弾頭を押し込みすぎてほかの弾よりも全長が短くなっている物もありました…(泣) 射撃場側からすれば、薬莢代は浮くし、さらに火薬の量も多少ケチることができるので、弾薬の原価がメチャクチャ安くできるわけです。
このあたりも、いわゆる「街の射撃場」だからしょうがないところなんでしょうけどね。
で、この「リロード弾」が、リボルバーならまだなんとかなるんですが、オートマチック拳銃や、M16(インチキだけど)ではあからさまにジャム※るんですよ。
※装填不良のこと
ベレッタM92Fで1マグ撃つ間に2回ジャムりましたし、インチキM16 では2~3発に1回くらいの割合でジャム起こしました。
M16があまりにもジャムるので、思わず、
「ああ~これがベトナムで何人も死んだっていうM16のトラブルってやつか…」
と冗談交じりで言ったら、隣で射撃していた友達が、
「怖い事言うなよ!」と凄い顔でビビッていましたw
(M16の作動不良は適切な火薬を使わなかった事による動作不良(ジャム)なんですが、友達は「暴発する!」と勘違いしたらしいです(笑))
…と、そんな感じで色々と問題もある「街の射撃場」なんですが、すべての銃を撃ち終わると、便所サンダルおじさんがペーパーターゲットに「A+」とか「B-」とか赤ペンで評価を書いてくれます。(素人目にみてもテキトーに書きますw)
そして最後は写真撮影サービスがあって、弾抜きした銃を持ってレンタル衣装を着て写真が撮れます。もう10年も前なので写真を探してもでてこなくて、お見せできないのが残念なんですが、僕はカウボーイハットにド派手なベストを着て、M16を構え、友達は同じようにカウボーイハットにリボルバー、右肩に革のホルスター、左肩に7.62㎜のベルトリンクを掛けるという、もう何が何だかわからないメチャクチャなスタイルで写真を撮りましたwww!
えー、というわけで僕の実弾射撃の経験について書かせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。コロナでなかなか海外旅行に行けないご時世ですが、いつか収束してまた旅行にいけるようになったら、皆さんも是非トライしてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。